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日本人とカナダ人が日本国内で結婚する場合、双方が婚姻要件を満たしていることを確認し、民法・戸籍法に基づき、婚姻届出を市区町村に提出します。
婚姻の実質的要件とは、満18歳にならなければ婚姻をすることができないとする婚姻適齢など、婚姻を成立させるために必要な要件のことです。
婚姻の実質的要件は、原則的には、当人の本国法が適用されますが(一方的要件)、相手方の本国法の要件が累積適用されるもの(双方的要件)もあります。
日本では民法に実質的要件の規定をおいていますので、日本人は民法で定める婚姻の実質的要件を満たす必要があります。
婚姻の合意
婚姻が有効に成立するためには、結婚しようとする男女双方の結婚しようという意思が合致していなければなりません。
結婚適齢
日本人は、満18歳男は満18歳、女は満16歳にならなければ婚姻をすることができません。(民法第731条)
日本の戸籍実務では、婚姻適齢を一方的要件としているため、原則、日本人は日本の民法で定める年齢に達していれば婚姻が認められます。但し、相手側の法令が結婚適齢を双方的要件としている場合は、相手方の結婚適齢も満たす必要があります。
重婚の禁止
配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることはできません。(民法第732条)
重婚の禁止は双方的要件とされています。よって、例えば、日本人女性の婚姻相手がイスラム教など一夫多妻制をとる法制を本国法とする男性の場合でも、この重婚の禁止規定が適用されますので、日本人女性が第二婦人となる婚姻は日本法上は認められません。
再婚禁止期間
女は、離婚など前婚の解消又は取消しの日から100日を経過した後でなければ、再び婚姻をすることができません。(民法第733条)
再婚禁止期間は双方的要件とされています。よって、例えば、日本人女性の婚姻相手の法令が100日より長い待婚期間を設けている場合その期間は婚姻ができないことになります。また、日本人男性の婚姻相手の法令が再婚禁止期間をもうけていなくても日本の法令の再婚禁止期間が適用され、前婚の解消から100日以内は婚姻ができません。
近親婚の禁止
一定の範囲の血族・姻族・親族間での婚姻は禁止されています。
・直系血族又は三親等内の傍系血族(民法第734条)
・直系姻族の間(民法第735条)
・養子若しくはその配偶者又は養子の直系卑属若しくはその配偶者と養親又はその直系尊属との間(民法第736条)
近親婚の禁止は双方的要件とされています。よって、日本人の婚姻相手の法令がより広い範囲の婚姻を禁止してる場合はそちらが適用されます。
未成年者の婚姻についての父母の同意
未成年の子が婚姻をするには、父母の同意を得なければなりません。(民法第737条)
以上が、日本の民法が婚姻の実質的要件として規定しているものです。なお、日本の民法は「愛」は婚姻の直接の要件としていません。よって、真に夫婦になって結婚生活を共に送ろうという意思があれば多少「愛」にかけていても問題になりません。
婚姻を法的に有効に成立させるためには法律に定められた手続きを執ることが必要です。日本の民法は婚姻届出を提出し受理されることを要求しています。即ち両当事者及び証人二名の署名のある通常の婚姻届を市区役所・町村役場へ提出し、それが受理されることで法律上有効な婚姻が成立します(日本の方式)。
日本人とカナダ人との結婚も、通常の日本人間の婚姻と同様に、両当事者及び証人二名の署名のある婚姻届を市区役所・町村役場へ提出し受理されることにより成立します。
なお、日本人が日本で結婚をする場合は、その婚姻の方式は、必ず 日本の方式 によることが必要です。日本国内で外国の方式による宗教婚、儀式婚、領事婚などが行われ、例えそれが相手側の本国法の婚姻の形式的要件を満たすとしても、日本の通則法第24条第3項但書の規定により、日本法上有効な婚姻とは認められないので注意が必要です。
カナダ人
国際結婚に特有な添付書類として、カナダ人配偶者の「国籍証明書」、「婚姻要件具備証明書」などがあります。
・「国籍証明書」は、外国人配偶者の国籍を証明するもので本国法の判断のために用意します。婚姻要件具備証明書から国籍が明らかな場合は不要ですが、通常は、旅券(パスポート)で証明ができます。
・「婚姻要件具備証明書」とは、外国人配偶者が本国法で定める婚姻の実質的要件を満たしているということを証明するものです。
カナダ人が婚姻要件を満たしていることの証明書は、駐日カナダ大使館で affidavit を取得します。
これら証明書は外国人配偶者について用意するもので、日本語以外の言語で作成されたものにはその日本語訳も必要です。
日本人
日本の方式での手続きをする場合、日本人の婚姻要件具備証明書などは原則不要です。日本人が婚姻する要件を具備しているか否かの確認は戸籍によってなされます。よって、日本人配偶者がその本籍地以外の場所に婚姻届を提出する場合は戸籍の添付が必要となります。事前に本籍地から取り寄せておくと便利です。
・(1)外国人の名前はカタカナで記載し、出生年は西暦で記載します。中国など漢字圏の外国人はその漢字が日本の正字であるときは漢字が使えます。
・(3)外国人の本籍は国名を記載します。
・(4)「婚姻後の夫婦の氏」は記載不要です。国際結婚の場合は、婚姻によって氏は変更されません。日本人が外国人配偶者の氏に変える場合は、「外国人との婚姻による氏の変更届」(戸籍法107条2項の届)を提出します。
婚姻成立後に婚姻を証明する書類としては、戸籍、届出受理証明書などが該当します。(日本国内では戸籍で十分ですが、諸外国では受理証明書が要求される場合もあります。詳しくは婚姻証明)
日本の法令では、結婚=配偶者ビザ、ではありません。婚姻届出が市区役所で受理され婚姻が成立したからといって、入管法上、外国人配偶者が日本に滞在する資格を自動的に取得するわけではありません。
カナダ人配偶者が引き続き日本に滞在しようとするときは、在留資格を確認し、必要に応じて入管の手続きをする必要があります。
日本の入管法では「日本人の配偶者等」など婚姻関係を要件とする外国人配偶者のための在留資格がいくつか定められています。
“配偶者ビザ”“結婚ビザ”などの用語を耳にすることがありますが、日本の入管法上はそのような用語はなく、これら在留資格が“配偶者ビザ”“結婚ビザ”を意味するところとなります。
日本人と婚姻したカナダ人配偶者が「日本人の配偶者等」などの在留資格への変更を希望する場合はその居住地を管轄する入国管理局・支局・出張所で在留資格変更許可申請をすることになります。この在留資格変更許可申請は現在の在留期間内に行う必要があります。
変更が許可される場合、一旦日本を出国し、査証を取り直し再度入国するという手続きは不要となります。
「日本人の配偶者等」は就労制限がありませんので資格外活動の許可を取得することなく日本で働くことができるメリットがあります。
なお、外国人配偶者を想定した在留資格には「家族滞在」というものがありますがこれは「技術・人文知識・国際業務」などで滞在する外国人の家族(配偶者)という意味で、日本人と結婚した外国人配偶者を対象にしたものではありません。
「技術・人文知識・国際業務」などの資格で日本に滞在している場合、その在留資格の要件を満たす限りはそのまま日本に滞在することができます。
「日本人の配偶者等」などへの変更は義務ではありませんので、変更するかしないかは、それぞれのメリット・デメリットをよく検討して行う必要があります。
当事務所によくお問い合わせを頂くものに「短期滞在」から「日本人の配偶者等」などへの変更があります。
在留資格の変更について入管法第20条第3項では「在留資格の変更を適当と認めるに足りる相当の理由があるときに限り・・許可することができる」とされており、更に「短期滞在」からの変更については「やむを得ない特別の事情に基づくものでなければ許可しないものとする」と定められています。
従って、「短期滞在」からの資格変更申請は、婚姻に至るまでの過程、「短期滞在」での入国の経緯などを総合的に検討し判断することになります。
当事務所では外国籍のご家族のビザ・入管関係手続きの、ご相談、申請書類作成、添付書類収集、申請取次ぎなど各種業務を承っております。専門知識をもった行政書士が各種入管・在留関連申請のお手伝いをさせて頂きます。
=お願い=
弊所では、新規案件について、常時お電話でお問合せをお受けする体制はとっておりません。大変恐縮ですが新規案件についてのご連絡・お問い合わせなどはお問合せフォームを、是非、ご利用ください。入力内容を確認後、当事務所よりご連絡させて頂きます。
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ご来所の際には事前のスケジュール調整をお願い申し上げます。 (印刷用)
江東区役所より
徒歩で、四ツ目通りを892m北上し、千田交番交差点を左に1分 または
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都バス 錦22・東22 乗車 「千田」バス停 徒歩約1分
錦糸町駅より
都バス 錦22・東22 乗車 「千田」バス停 徒歩約1分 または
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東陽町駅より
都バス 錦22・東22 乗車 「千田」バス停 徒歩約1分
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都バス 東22 乗車 「千田」バス停 徒歩約1分
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葛西駅より
都バス 秋26 乗車 「扇橋一丁目」または「扇橋二丁目」バス停 徒歩約2分
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